先日印鑑を作りにお邪魔した、東曜印房さん。

お話してみると、ご主人がとてもジーンズ好きな方で、3本ほど修理のご依頼を受けました。



面白いものでジーンズが切れる場所というのは人によって個性が出ます。

その人の生活習慣、日常動作によって、同じ場所が擦れたり切れたりするんです。

小さいお子さんがいて四つん這いになることが多い女性は膝に穴が開く...とか

手をジーンズで擦る癖がある人は、腿が薄くなってくる...とか(私)

ご主人の場合は左の前ポケットの内袋がよく切れるらしいです・・・携帯を常に入れているとか



けっこうジーンズあるあるです。


ポケットの修理に関しては先日のブログでも触れたので今日はちょっと別の視点で




今回ご依頼のジーンズは桃◯郎ジーンズ1本とエ◯スジーンズ2本。

どちらもこだわりのある国内有名ブランドのジーンズです。

お値段もけっこう高めの部類




ではジーンズは高い方がしっかり丈夫に出来ているのか?






答えは Boooo!です。


今回お預かりしたジーンズのように、昔の織機を使い、昔の製法で作られたジーンズ、いわゆるヴィンテージライクなジーンズは必ずしも普通のジーンズより丈夫とは言えません。


なぜか


一つには縫製に「綿糸」を使っているからです。

一般的に売られているジーンズの縫製にはポリエステルの糸が使われています。

発色も良く丈夫です。

一方、綿糸は擦れに弱く糸切れを起こす事が多い素材です。

その代わり、デニム同様経年変化によって色落ちし「アジ」が出てきます。


前述のブランドを好む方々はそれも良しと捉え、承知の上で購入されています。


今回もポケット内側の他にバックポケットの周り、内股などに数カ所糸切れを起こしている部分がありました。


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バックポケットの内側・・お尻の下なので擦れて糸切れしやすい所です。



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股も擦れる場所・・・内側はチェーンステッチなので、ほつれがとても広がりやすい所です。





糸切れも最初は目立ちませんし、着用にも支障がありませんが、放っておくと広がり、やがて生地がほつれてきます。

そうするとただ縫うだけでは済まない修理になってしまします。

先日も書きましたが、「修理は早めがお得」とはこういう事です。




物の価値を何処に見出すかは人それぞれですから、「高いのに弱いなんて〜」と思われる方もいるでしょう。

でも古い車や昔のカメラを使う方の多くが「手がかかるから可愛い」と思うような感覚がジーンズにもあるという事です。


これって男性独特なのかな〜^^;




Denimmanでは高いジーンズの直しばかりを受けようと思っているわけではありません。

どちらかというと皆さんが日常穿いている普通のジーンズやカラーパンツの修理をメインにしたいと思っています。

ですから、なおの事早めにご相談いただいた方がいいんです。

粘れば粘るほど修理代は高くなり「修理なんてや〜めた」って事になってしまします。

前回病院に例えましたが、もっとピッタリの例えがありました。


歯医者です

まだ大丈夫が悲劇を生みますwww

検診に行って「悪いとこ治しちゃってください・・」っていうのがいいかもしれません^^



歯医者は「や~めた」ってわけにはいきませんがね 


どうぞこの辺りをご理解の上^^






それにしても東曜印房さんのご主人、普通にお話ししてもらっちゃいましたが、実は凄い人だったんです。

無知とは恐ろしい^^;

だってお若いんですもの・・・正直最初ご主人だとは思ってなかったんです。スミマセン^^;;

「湘南える」の記事です。

よろしかったら読んでみてください!


《東曜印房》創業明治42年・日本一の印章技能士がいます!

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受賞歴見たらビビった ^^;



すごい人がいるもんです・・・



ではまた^^